素粒子で宇宙創成の謎を解明

物質を構成する最小単位を「素粒子」といいます。 久野研究室では、この素粒子を実験的に研究することを目的としています。 素粒子を研究することによって、私たちの宇宙創成の謎を解明しようとしています。というのも、約138億年前のビッグバン直後には、宇宙は超高温の高いエネルギー状態で、宇宙に存在する物質はすべて素粒子に分解されて漂っていたと考えられているからです。この謎を解明するために、久野研究室では2つのキーワードでこの素粒子研究を進めています。ひとつは「稀(まれ)な素粒子過程」と「素粒子のフレーバー」です。

稀な素粒子過程を調べる

一般に素粒子物理学では、粒子加速器からの高エネルギー粒子を衝突させ、ビッグバン後の高いエネルギー状態を人工的に生成しようとしています。 しかし、粒子加速器で生成できる高エネルギーには限界があります。たとえば、現在の加速器の最大エネルギーは約10兆電子ボルトで、これはビッグバン後の10-10秒に対応しています。しかし、宇宙の創成の謎を解明するためにはもっと高いエネルギー状態を研究する必要があります。

しかし、非常に稀にしか起こらない過程を研究すると、量子力学の効果により、加速器では直接生成できない高いエネルギー状態を調べられることが判ってきました。久野研究室では、このような稀な素粒子過程を調べて、より一層高いエネルギー状態、すなわちビッグバンにより近い時間の状態での現象を調べようとしています。これにより、基本的相互作用の大統一理論や、時空間が4次元以上あるとする余剰次元理論などを研究しています。


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素粒子のフレーバーを調べる

素粒子には6種類のクォークと6種類のレプトンがあります。それぞれの種類をフレーバーと呼びます。ある種のクォークは別種のクォークに転換することが知られていて、これをクォークのフレーバーの転換(または素粒子の混合)と言います。6種類のクォークのフレーバーが変わる研究で、2008年に小林誠先生と益川敏英先生がノーベル物理学賞を受賞されました。中性電荷を持つレプトンであるニュートリノも、ある種が他の種類に変わることが日本人の研究者などによって発見され、これをニュートリノ振動と言います。この発見は将来のノーベル物理学賞の候補となるでしょう。しかし、まだ電荷をもつレプトンでフレーバーが変わる現象(荷電レプトン混合現象)は発見されていません。久野研究室では、たとえばミューオンが電子に変換する過程を非常に高い精度で観測し大発見をしようと目指しています。

具体的な研究テーマについては研究内容を参照してください。

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研究の目的と概要

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